它山石、以玉攻可(他山の石、もって玉をみがくべし)





「詩経」に「它山石、以玉攻可」(書き下し文「たざんのいし、もってたまをみがくべし(せめるべし)」)という言葉があります。
故事成語として多くの人が学校時代に習ったのではないでしょうか。




■私だったらどうする?


会社にいると、よく人の失敗やらトラブルやらを耳にすることがあると思います。

もちろん、「へ〜、○○さんも大変だなぁ」と思うのですが、その時になるべく日誌に書くことにしてます。

★――――――――――――――――――――――――――
本日の他山の石
 ○○さんが顧客に××を届けた所、それが配送時に壊れていたらしい

 送付前に装置は動作確認をして、梱包状態を録画しておくことにしよう
――――――――――――――――――――――――――★


単純に「へ〜」と思うだけなら、別に何のことはないのですが、

 もし当事者が自分だったら…

と考えてみることです。1分もかかりません。

同じ会社、同じような仕事をしている以上、同じ災難が降りかかってくることはあります。

仕事において、リスクマネジメントは非常に重要な要素なのです。
その時に、「もし○○が発生したら」と考えておくことは、その場になって慌てふためくより、冷静なときに、

 ・その場合の選択肢はどのようなものがあるのか
 ・そうならないためには、何をしておけばいいのか

を考えておくことで、トラブルのいい切り抜け方が出来るようになります。




■経験では補いきれない知識


こういうのは、会社勤めを長くしていると自分の経験値が増えていくので、徐々にですがうまく出来るようになります。
しかし、全てを経験することは不可能だし、できたら嫌な経験はしたくないので、他人のトラブルは根掘り葉掘り調べてみるのが役に立ちます。

これはなにかの行動を起こしておいたほうが良い場合もありますが、どちらかと言えば「ちょっと考えてみるだけ」でいいことが少なくありません。同じような問題が起きることが少ない(多かったら会社の仕組みとして問題なので)ので、それを実際に行動して予防しようとすると、仕事の負荷が極端に大きくなってしまうからです。

なので、

 人のトラブルは自分のこととして捉える
 事後処理について、自分の考えを記録しておく

だけで十分効果はあります。

もちろん、残念ながら当事者になってしまった場合には、予防措置(再発防止)まで報告しないと許してはもらえませんが。



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