新人、新規派遣、中途採用者に最初に与える仕事




新人、中途採用だけでなく、新規の派遣を受入た時に、必ず出す課題があります。

ちょうどそのことが書いてありましたのでご紹介。

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現在のパラダイムでは解決できず、棚上げされている問題のリストをつくることを前章で勧めたのを、思い出していただきたい。そのリストがここで生きてくる。新人のアウトサイダーの無知を利用するには、そのリストが欠かせない。

アウトサイダーが目の前に現われたとき、まず最初にやるべきことは、リストから問題をいくつか取り出し、それを解決するよう指示することだ。

問題は一つではダメだ。 ひとつでは、パターンを発見できない。10も20も取り出しては多すぎる。新人は怖じ気づいてしまう。

三つから六つの間が望ましい。それくらいの問題を取り出し、ただちに解決するよう新人に指示するのだ。解決の期限を、一週間以内とか、十日以内とか、はっきりさせておくのがよい。

ジョエル・バーカー(著) 『パラダイムの魔力
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本書では、

 新人に予備知識を与えず、いきなり「部門の課題」を複数個与え、それを1週間で解決案を提出するように要求しなさい

と書かれています。結構厳しい会社ですな…(実際にそういう所があれば)。

■組織の特殊化は必然

組織というのは、結成された時点から、特殊化していきます。

単純に言えば、「組織の論理」というものが出来上がってしまう。
そうすると、そこに異質なものが入ってくることを拒むようになってしまうのですね。

ところが、進化論でも言われているように、特定の環境にだけ特殊化/最適化されたものは、その環境がわずかでも変化すると、その変化についていけずに絶滅してしまいます。

特殊化することが悪いことではありません。そのほうが効率的であることがほとんどです。
しかしながら、それが行き過ぎると、変化に対応できなくなるどころか、仕事の効率化を阻害する要因にもなります。

■特殊化されたものを調査する

これを防ぐためには、「自分たちがどのように特殊化しているのか」を知らないといけませんが、本書にあるように、「パラダイム」というものは、「パラダイムに従わない思考方法」を無意識のうちに除外してしまうので、そのパラダイムの中で生きている人は気が付きません。

そこで利用するのが、本書でいうところの「アウトサイダー」。

パラダイムに侵されていない人から見ると、「何でこんなやり方をしているの?」というものが多数あるのですよ。それを提示してもらうようにすることです。

私は、「棚上げされている問題」だけでなく、もっと広く

 ここで気がついたことを挙げてください

というお願いをしています。

■個別に聞かないとホンネは聞けない

ただし、その結果を誰かに発表させようとすると、「かっこいいこと言わなくちゃ」と身構えてしまって、たいていはありきたりな発言になるので、

 終業間際に個人面談する

ようにしてます。それで就業時間を超えたら

 「ちょっとまだ話を聞きたいので、ちょっと一緒に晩飯でも食べてかない?」

と誘います。
※もし、あなたが男性で、相手が女性の場合は、そうとう気をつけないといけませんが。

ただし、ここで聞いた意見は、「×××すべき」みたいな話しであっても、そのままは実現しません。
アウトサイダーの目から見た課題を見つけていくことが目的ですので、対策は、自分の責任で持って考えることです。

■上長でない人の機会になる

これは、もっとも効果的なのは、組織の長(課長、部長)の課題とすることですが、入ってきたばかりの人から見ると、あまりにも自分との差がありすぎて、まともに話をしてもらえないことがあります。

ですので、実は一般職の人が実施するのが一番情報を出してもらいやすいんですよ。

そして、もしあなたが一般職だとすれば、その情報というのは、あなたが抜本的な改革案を出すチャンスになります。だって組織のみんなは気がついていない前提やパラダイムに気がつけるんですよ。
それを変えることで根本的な効率化や、パラダイムシフトを起こすきっかけに出来るんですよ。
それも、ちょっとした食事代くらいで手に入る。

そして、仕組みを変えた人というのは、その組織の管理者になれます。

これをチャンスと言わずしてなんと言おうか。




■参考図書 『パラダイムの魔力

1980年代、どん底に沈んだ数々の米国企業に新しい理念を吹き込み、復活への精神的支柱となった著者が、しなやかな発想と成功のルールについて解き明かす。人間を、企業を、そして社会を支配するパラダイムの驚くべき力。




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パラダイムの魔力
著者 :ジョエル・バーカー

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●本書を引用した記事
 イノベーションとは
 新人、新規派遣、中途採用者に最初に与える仕事
 パラダイムの魔力
 パラダイムの魔力

●このテーマの関連図書


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