ドラッカーは知識労働の生産性向上のための条件として6つをあげています。
その第1は「なされるべきことを考えること」です。これが第1に来るのはやっぱりこれが一番重要だからでしょうか。
どのような成果を出したいのか、どのような貢献をするのかを労働者自身が考えて結論を出さなければ、生産性は挙げることができないと断言しています。
本日は、最近読んだ『ドラッカー365の金言』から引用。
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5月23日 知識労働の生産性向上
●知識労働の生産性向上のためには知識労働者を資本財として扱わなければならない。
知識労働の生産性についての研究は始まったばかりである。だが、すでにかなりのことがわかっている。答えのわからない間題が何かもわかっている。
知識労働の生産性向上の条件は、大きなものだけで六つある。
第一に、なされるべきことを考えることである。
第二に、働く者自身に生産性向上の責任をもたせることである。すなわち、自らをマネジメントさせることである。自律性をもたせることである。
第三に、継続してイノべーションを行なわせることである。
第四に、継続して学ばせ、かつ継続して人に教えさせることである。
第五に、知識労働の生産性は、量よりも質の問題であることを認識させることである。
第六に、知識労働者をコストではなく資本財として扱うことである。
何にもまして知識労働者自身が、組織のために働くことを欲しなければならない。(『明日を支配するもの』)
●Action Point
あなた自身の知識労働に 1 から 5 までの条件を適用してください。
P.F.ドラッカー(著) 『明日を支配するもの』
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さすがドラッカー。抽象的で意味がよくわかりませんね。
ここはやっぱりドラッカーの著書を実際に読んでみないとわからない事が多いのですが、こういう抜粋本だと、そこまで説明するのはなかなか難しいですし、全てを説明しようとすると、ドラッカーの著書すべてを引用してしまうことになってしまいます。
ブログ記事だとどうしても散発的な内容になってしまって説明しきれないし、説明できるほどの知識もない。そういう意味で、書籍(特に「名著」)と言う形態はやっぱり「偉大だな」と思ったりします。
私なりに選んだ「名著」を以下のページに公開しています。ご参考にどうぞ。
ビジネス書名著目録(必須図書)
――閑話休題――
とりあえず、第一の「なされるべきこと」というのだけ、同じ『明日を支配するもの』から引用すると、
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「もちろんコンピュータなどの道具も使われる。しかし、それらの道具をなぜ、いかに使うかを決めるのは知識労働者の知識である。仕事を完成させるにはいかなる方法と手段が必要かを知っているのも彼らである。いかなる仕事が必要でなく、行なうべきでないかを知っているのも彼らである。
P.F.ドラッカー(著) 『明日を支配するもの』
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ということです。
まあ、私ごときが勝手な解釈をすると、
「上司や顧客が期待しているもの=なされるべきこと」
という意味かと。
あくまでも私の勝手な解釈ですので、ドラッカーの言いたかったこととは違うかもしれませんが。
※でも、こんなの実際に結果を出してみないとわからないし、結果を出せばおそらく突っ込みどころはいくらでもあるという悲しい現実が待っているのですけどね。
つまり、なされるべきことは「上司や顧客が期待していること」であり、それを為すためにコンピュータやそれに付属するアプリを使って何らかの作業を行う。
その作業において、いかに無駄な部分を排除して、必要な部分を効率よく使っていくかは、生産ラインのスタッフのように、手順が決められているわけではなく、その知識労働者の裁量に委ねられます。
すなわち、この生産性をコントロールできるのは、知識労働者本人だけ、ということですね。
どうすればコンピュータの操作が素早くなるかは、ドラッカーは教えてくれません。自分で自分の環境にあったものを見つけていくしかないです。
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