会社である程度の役職をもらうようになってきたら、自分の力を大きなポイントに集中しないといけません。
細かいところは部下にまかせ、部下の力を最大限利用するのが、結果を出す近道です。
そのためには、大筋を問違えず、部下に進むべき方向性を正確に伝えることが必要です。
大筋の部分がぶれたり、その内容を正確に伝えられないと、部下は何をやっていいのかわからず、結果を出せなくなります。
だから、役職につくようになったら、自分の仕事のスタイルを変えて、大筋や、部下の力を利用することに集中していかなければなりません。
■マネジメントの失敗経験
偉そうに書いてますが、実は、私は部下を使うのがヘタでした。今思うと「とんでもない上司だったなぁ」と当時の部下だった人には申し訳なくなります。
当時を思い出すと
・部下に指示を出しても、部下の動きがちょっとでも想定と違うと、「ちがうちがう」と言って手を出す
・部下が「こうしたいと思いますが…」と言って来ても、「そうじゃないだろ。ここはこうして、これはこうやって〜」と細々と指示する。
・別の部下のやっている仕事を取り上げて自分でやり始めてしまって、他の部下は放ったらかしにする
・別の部門や、部門長などとの会議で、部下の発言を横取りして自分が説明を始めてしまう
・「もういい! オレがやる」と言い出す
・部下の仕事を取り上げてしまうので、部下はいつまでたっても仕事ができるようにならない。それを部下のせいにして、「あいつは使えない」などと上司に報告する
・「オレは会社に泊まりこんででも予定通り仕上げたぞ」などと無理難題をふっかける
・相談をしにきた部下に、「そんなこと自分で考えろ」と突き放す
・1ヶ月以上にわたり、一言も口をきかない部下がいた
ひどい上司でしたね。
とある派遣会社の方から、「もうこの職場には来たくない」とまで言われて大問題を起こしました。
今、思えば「当然だな」と思います。
なぜこんなことになったかというと、自分の実力(仕事力)に自信があったことに加えて、
・完全に任せる放任
・細かく手順を管理するマイクロマネジメント
の2つのパターンしかマネジメント方法を持っていなかったからです。
仕事に自信を持つことは大切なことだとは思いますが、マネジメントのやり方を知り、他人を測ることが職位をもらうようになってからは重要になってきます。
■他人(部下)を測る
今は、そうならないように、いろいろなマネジメントの方法を勉強しています。
また、マネジメントの方法は色々なやり方がありますが、結局は、その方法を誰に適用するのかという点がもっとも重要だと感じています。
つまり、放任すればいいのか、マイクロマネジメントするべきなのかは、相手の力量次第です。
それを測れずに、新人に「これやっとけ」で放置したら結果が出るわけがありません。
幼稚園児に靴紐をちゃんと結んでから家をでろと言ってもできません。
靴紐の結び方をやって見せて、やらせてみて、多少のミスは無視して、だいたいできるところまで練習させて、初めて「靴紐をちゃんと結びなさい」と指示できるようになるんです。出かける前に、教え始めたらダメなんです。
「相手に合わせてマネジメント方法を変える」
その程度のことに気がつくまでに数年以上かかりました。
あなたは、それ(仕事)ができない人に向かって、「ちゃんとやりなさい」と言ってませんか?
もし思い当たるフシがあるなら、私と同じハメに陥らないようにしてください。