■イラン人に道を聞いてはいけない
★――――――――――――――――――――――――――「生兵法は大怪我のもと」という言葉があります。少しばかりの知識や技術に頼ったりすると、かえって大失敗をする、という意味です。
「イラン人に道を聞くな」という言葉もあります。彼らは親切すぎるあまり、聞かれたら知らないことでも適当に答えてしまうので、 3 人以上の人に質問して答えが一致したら初めて信用しなさい、という経験則です。
どちらしても、知ったかぶりはトラブルのもとだ、ということが共通の教訓となっているわけですが、よくわからないくせに勝手な思いこみで突っ走って、あとで失敗することはたくさんあります。
せっかち、不注意、おっちょこちょい、そそっかしいという「性格」に原因があるというよりも、もっと問題は根深く、そもそも素人考えで進めてしまうことの危険さがあるのです。
中島孝志著 『仕事ができる人の「しないこと」リスト』
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この「イラン人に〜」は初めて知りました。イラン人って親切なんだ。
ちなみに、中国では「地図を見せてもムダ」というのを聞いたことがあります。中国では地図を使った教育というのが少なく、地図ではなく位置を目印で覚えているので、見せてもわからない、というのが真意だそうです。本当かどうかは知りませんが、確かに昔地図を見せて場所を教えてもらった時に、ずいぶん現地の中国人が苦労して地図を見ていたのは記憶にあります。
さて、本書の続き。
★――――――――――――――――――――――――――「「わからないこと」には安易に手を出してはいけないのです。
もし手を出すなら勉強しなければいけないのです。自分が勉強しなくても勉強している人に相談したり、その分野で成功している人の協力を得たりしなければいけません。
簡単なことです。電話一本で済むことだってあるでしょう。
そのわずかな手間を怠ったばかりに、手痛いミスをすることも少なくありません。
「わからないことには手を出さない」のが正解です。
ただし、現場の仕事ではそうもいっていられないことが多いでしょう。こういうときにものをいうのが「人脈」です弁護十、弁理士、行政書士、司法書士、税理士、コンサルタントなどなど、蛇の道は蛇です。ビジネスの世界では、意外に知られていない「罠」があちこちにあるものです。
中島孝志著 『仕事ができる人の「しないこと」リスト』
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■車輪の再発明
私が尊敬する人の一人 Larry Wall は
「車輪を再発明するな」
と「プログラミングPerl」という書籍の中で書いています。
つまり、プログラミングの世界では、すでにあり世の中で広く使われているルーチンやアルゴリズムを使うことによって短時間で高品質なプログラムを作ることが出来る。それをわざわざ一人でイチからやる必要はないし、ムダである、ということですね。
知識についても同様。誰かが知っているものなら、その人に聞くのが一番早い。
目的は「結果を出すこと」なので、別に手段はどうでもいいわけです。
もっとも簡単な手段は、経験者、識者の知識を有効活用することです。
もちろん、目的が車輪を再発明することであれば別です。自分の考えで行きつ戻りつしながら進めることで、あなたはその経験を蓄えることが出来るでしょう。
それを知識にするためには、何十年も必要かもしれませんが。
■参考図書 『仕事ができる人の「しないこと」リスト』
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