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頭のよい者がしばしばあきれるほど成果をあげられない。彼らは頭のよさがそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。頭のよさが成果に結びつくのは体系的な作業を通してのみであることを知らない。(中略)それらの資質を結果に結びつけるには、成果をあげるための能力が必要である。
P.F.ドラッガー著 『経営者の条件』
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私達は、いろいろな物事をよく知っている人のことを「頭のいい人」と呼んだりします。また、前振りのないいきなりな質問や問題に当意即妙な受け答えが出来る人を「頭の回転が早い」などと褒めたりします。
しかし、よく言われるように現代ではすでに知識は持っていることが重要ではなく、複数の知識を組み合わせて新しいものを生み出す力が問われるようになりました。ドラッガーもこのことを体系化というふうに説明しています。
たとえば、自己啓発書を読んだり、セミナーを聞いたりすると、「よ〜し、オレも」と高揚感が生まれ、ガゼンやる気になったりするのですが、1か月後、半年後に変化が起きているでしょうか?
多くの場合、何も変わっていないことが少なくないのではないでしょうか。
それは情報という素材を仕入れただけで、何の調理もしていないからです。
■情報の調理の仕方
情報という食材は、漬け込んでおいたり、煮たり焼いたりして調理して初めて栄養になる料理になります。調理の経験を何度も積んで、ウデがある程度上がるようになってはじめて成果という結果を出すことができるようになるわけです。
書籍やセミナーは素材を仕入れるという意味では重要です。
しかし、それは料理というアウトプットに変換しない限り結果にはならず、何もしていない人と同じなのです。
ドラッガーはこのアウトプットの一連の行動を「体系的な作業」といっており、どのようなプロセス(調理手順)をするとどのような料理ができるのかを体系化と表現しています。
出来上がる料理は違っていても、プロセスはその素材によって微妙に違うものの基本原則は同じようなものです。
それを繰り返し再現し、素材によって微妙な違いを計画して実行できることが、成果を上げ続けるコツなのかもしれません。
■参考図書 『経営者の条件』
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