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原文:善戦者、求之於勢、不責於人。
読み:善く戦うものは、これを勢に求めて人に責めず。
意味:巧みに戦うものは、事の勢いを利用して、個人のカに頼らない。
ものごとには「流れ」がある。あわただしく急転するようなら、それに合わせて迅速に対処するし、ゆったりと停滞するようなら、あえて悠然と構える。たとえ流れを変えられるくらい有能であっても、わざわざ流れに悼さすのは得策でない。
山田史生(著) 『下から目線で読む孫子』
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サラリーマンとして会社の中でうまくやっていこうと思うのであれば、「流れ」を無理に作ってはいけません。「流れ」に乗るほうが効率的ですし、確実に成功をするコツです。
流れは作らず、他人が作った流れを素早く発見してそれに乗っかる
ゴリ押しをせずに、みんなの意見に合わせながら自分の見せ場を作る
ことが会社で最後まで生き残り、成果も同僚と比べて「やや多い」ところいただくコツです。
流れに上手く乗れば、小さな力で大きな結果を出すことができます。他人の力も利用しやすくなります。
流れのちからを利用して、つまり流れに乗って、無理をせず
もっとも、
超一級の成果がほしい
一発逆転をしたい
と思う人は別です。
「流れ」を作らなければなりませんし、時には流れに逆らって新たな流れを作り出すことも必要です。ただしこの時には「出る杭は打たれる」ことを覚悟し、その打撃に対して反撃出来るだけの力を持つことが重要です。つまりうまくいけば結果も大きいがリスクも大きいことを覚悟するべきです。
反撃する力もないのに無理をすれば、反動を全身に受け再起不能になります。
自分の力と場の空気をよく見極めて行動しましょう。
■参考図書 『下から目線で読む孫子』
歴史上、数々の支配者たちに熟読されてきた兵法書の古典『孫子』。人間心理への深い洞察をもとに必勝の理を説いた同書を、視点をひっくり返して読んでみたら、何が見えてくるのか。自明とされた「勝ち」というものが、にわかに揺らぎ始めるかもしれない。『孫子』のなかから、これぞという言葉を選び、八方破れの無手勝流でもって解釈しながら、その真意を探る。 |
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●本書を引用した記事
勝ってはいけない
見勝不過衆人之所知、非善之善者也
流れを変えてはいけない
すべてが揃わなくとも始める
すべてが揃わなくとも始める
兵とは詭道なり
下から目線で読む孫子
●このテーマの関連図書
日曜日に読む『荘子』(ちくま新書)
絶望しそうになったら道元を読め! 『正法眼蔵』の「現成公案」だけを熟読する(光文社新書)