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故曰、知彼知己、百戰不殆。不知彼而知己、一勝一負。不知彼不知己、毎戰必殆。
読み下し文
故(ゆえ)に曰(いわ)く、彼(か)れを知り己(おの)れを知れば、百戦殆(あや)うからず。
彼(か)れを知らずして己(おの)れを知れば、一勝一負(いっしょういちぶ)す。
彼(か)れを知らず、己(おの)れを知らざれば、戦う毎(ごと)に必ず殆(あや)うし。
意味
敵の実情を知り、また自軍の実態を知る。そうすれば、百度戦っても危ういことはない。また、敵の実態については十分な情報が得られなかった。しかし、自軍の実態については十分把握していた。このような場合には、勝ったり負けたりとなる。敵を知らずまた己をも知らないということでは、戦うたびに見を危険に晒すことになる。
湯浅邦弘 著 『孫子・三十六計』
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「孫子の兵法」でも超有名な一文です。
サラリーマンにとって、「戦い」という言葉で表される仕事はあまり多くありません。
企業同士であれば「戦い」といえるのでしょうけど、社内向けに活動している範囲では「戦い」というよりも「協業」というのに近いでしょう。
ただし、個々の仕事ではなく、サラリーマンとして生き残り、ある程度の地位を求めるのであれば、「戦い」と表現されるような活動も必要になることがあります。
同じく中途採用に応募するとかのように、ある枠の中に入ろうとすれば、どうしても競争になります。
この時に自分の実力を冷静に把握していないと、アピールも出来ませんし、アピールできなければそれを評価してもらうこともできません。この場合の「彼」とは競争相手ではなく「評価する人」です。
中途採用であれば、採用する会社、採用面接の面接官ですし、昇進・昇格であれば上司です。
これらの評価する人が、どの様な採用基準を持っているのか、何を大切にしたいと思っているのかによって、あなたの評価は大きく左右されます。
■2つの戦略根幹
自分のキャリアを上げていきたいと思うのであれば
・自分の能力を把握すること
・評価する人が何を望んでいるのかを把握すること
はサラリーマンの生き残り戦略の根幹となるものです。
本記事では何度か評価者が何を望んでいるのかを紹介しています。これは、すべての企業において絶対的なものではありませんが、ある程度普遍性のあるものだと考えています。
是非参考にして頂いて、あなたのキャリアアップに役立ててください。
■参考図書 『孫子・三十六計』
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●本書を引用した記事
「孫子の兵法」を実践してはいけない
見勝不過衆人之所知、非善之善者也
知彼知己、百戰不殆
孫子・三十六計
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