到達点は目標で決まる








★――――――――――――――――――――――――――
基準は高く設定する必要がある。
 :中略
基準を低くスタートすれば、やがて高くなるということは決してない。
「ゆっくり」と「低い」は意味が違う。
 :中略
その基準は高く、目標は野心的でなければならない。しかし達成可能でなければならない。少なくとも相応の能力のある者には達成できるものでなければならない。

P.F.ドラッガー著    『非営利組織の経営
――――――――――――――――――――――――――★


ハイキングに行って、気がついたらエベレストに登頂していたなどということはありえません。
到達できる高さは最初の設定によって決まります。

1メートルの川を飛び越えようとするなら、2メートルの川があったらお手上げです。

オリンピックで金メダルを取る、甲子園で優勝する、ワールドカップで優勝する。
その目標があったからこそ、実現できたわけです。ただし、必ず実現できるとは限らないのが現実が厳しい点ですが、少なくとも目標として立てていない人はそれを達成できることはないでしょう。

チャレンジャブルな目標は自己成長を促します。

生産性を「10%上げる」という目標を設定するのと、「3倍にする」という目標を立てるのでは取り組み方も発想も変わってきます。既存の延長線ではなく革新を目指せば到達点はたとえ3倍にならなくとも、10%どころではすまないでしょう。

チャレンジャブルな目標の究極は、「完璧」でしょう。生涯手に入らないのは確実ですが、それを理解してなお「完璧を求める」人がいます。

本書の著者P.F.ドラッガーもその一人だったと言われています。

「完璧」という基準の前には、満足は起きません。常に反省と改善の繰り返しが生まれます。
ドラッガーは「知的傲慢」を知らないことで色々な語録を残しています。

「人生最高の著作は?」と聞かれて、

 「次の著作だよ」

と。

目標とビジョンを追求する姿勢は、「老い」ではなく「成熟」を成し遂げるコツかもしれません。










■参考図書 『非営利組織の経営





立ち読みできます立ち読み可
非営利組織にこそ、ミッション・リーダーシップ・マネジメント
の本質がある。





◆アマゾンで見る◆◆楽天で見る◆◆DMMで見る◆

非営利組織の経営
著者 :P.F.ドラッカー

非営利組織の経営
検索 :最安値検索

非営利組織の経営
検索 :商品検索する



●本書を引用した記事
 知識とは「何かを変えるもの」
 ドラッカーが教えてくれるサラリーマンの生産性向上
 自分をブランディングする方法
 明日を支配するもの:資産の保全こそマネジメントの責務である
 明日を支配するもの:知識労働者には自律性と責任がともなう
 ドラッカー:人は、自らがもつものでしか仕事はできない
 自分を律すること
 働く動機を満たす行動をする
 到達点は目標で決まる
 ドラッカー名著集4 非営利織の経営

●このテーマの関連図書


非営利組織の成果重視マネジメント―NPO・行政・公益法人のための「自己評…

ドラッカー名著集8ポスト資本主義社会

ドラッカー名著集7断絶の時代

ドラッカー名著集11企業とは何か

ドラッカー名著集10産業人の未来(ドラッカー名著集―ドラッカー・エター…

ドラッカー名著集12傍観者の時代(ドラッカー名著集12)





■同じテーマの記事

点を打つ

よくビジネス書や自己啓発セミナーなどで、10年後の目標に向かって、今年やることを決め、今年やることを分解して、今月→今週→今日とタスクを作って行きましょう、と言われることがあります。もちろん、その本を書いた人やセミナーを主催されるような方は、本当にそうして、本の著者になれたり、独立起業された方ですので、当たり前のことかもしれません。そこまで…振り返って、平凡な会社にすがりつくようなサラリーマンである私には、できる時とできない時があります。「10年後に資産..

夜中にメールする

メール、いっぱい来ますよね。今日は普通にメールに返信しても評価を高めるテクニック。頑張っても評価されない基本的に仕事は「成果の量」で評価されるものです。特に、MBOが日本に導入されてからそういう傾向が強くなって来ました。一昔前は、「とにかく24時間いつでも仕事をしている」「残業もバリバリこなす」人が評価されてましたが、最近は、「残業しなくても目標をちゃんと達成する」ひとが評価れるようになってきたみたいですね。ただ、それでも、上司の心理的に「頑張っているか..

読書ジャンルごとにアプリを用意する

並行読書読書術で、多読のすすめの中に、並行読書を勧めているものが少なくありません。ようは、時と場合に応じて読む本を変えてやると、都合よく読むことができる、という方法。ビジネス書のように仕事に活かす読書は、忙しい人が、走りながら、時間の合間を縫ってするものです。通勤中はもちろん、昼休み、外出時の空き時間、入浴・食事中など、聖域を設けず読んでいきましょう。..

あなたはなぜチェックリストを使わないのか

仕事の出来栄えが、よかったり悪かったり、ばらつきが大きいと感じたことはありませんか。特に仕事を始めてから10年未満の方にはぜひ読んでほしい1冊の紹介。あなたは1日のうち、どれくらいの比率で、まったくやったことのない仕事をしますか?ほとんどの方は、ほぼゼロだと思います。つまり、あなたの仕事は、あなた自身が過去にやったことがあり、それの焼き直しである場合がほとんどなのです。それが徐々に少しだけ仕事内容が複雑になっていたり、短時間での..

論理が飛躍すると理解不能になる

ときどき話していて、「どうしてそういう結論になるのか」理由がよくわからない発言をする人がいます。まあいつもではないにしろ、「何がどうしてそういう話になるんだ?」と感じてしまうと、その後の話もさっぱり見えなくなります。論理の飛躍に注意「論理」というのは難しい話ではなく、A は B である。B と C は同じものであるしたがって A は C と同じであるみたいなやつ。で、それが連なると、風が吹けば桶屋が儲かる..

社長は君のどこを見て評価を決めているのか1

本日は、久しぶりにビジネス書のご紹介です。過去記事でも幾つかネタにしたものがありまして、実際経験としてこういったテクニックは役に立ちます。おそらくサラリーマン経験が長くなると、皮膚感覚としてわかるのでしょうが、なかなか文章にするのは難しいですし、それをこれだけ体系的に取りまとめるのも難しいので、今後会社の中であるレベル以上を目指そうとする方には、若いうちに知っておいて欲しい内容です。さすがに筆者が実際にコンサルタントをして得た会社社長の社員を見る傾向なので、かなり客観..




posted by 管理人 at 05:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 巨人たちの言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック