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基準は高く設定する必要がある。
:中略
基準を低くスタートすれば、やがて高くなるということは決してない。
「ゆっくり」と「低い」は意味が違う。
:中略
その基準は高く、目標は野心的でなければならない。しかし達成可能でなければならない。少なくとも相応の能力のある者には達成できるものでなければならない。
P.F.ドラッガー著 『非営利組織の経営』
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ハイキングに行って、気がついたらエベレストに登頂していたなどということはありえません。
到達できる高さは最初の設定によって決まります。
1メートルの川を飛び越えようとするなら、2メートルの川があったらお手上げです。
オリンピックで金メダルを取る、甲子園で優勝する、ワールドカップで優勝する。
その目標があったからこそ、実現できたわけです。ただし、必ず実現できるとは限らないのが現実が厳しい点ですが、少なくとも目標として立てていない人はそれを達成できることはないでしょう。
チャレンジャブルな目標は自己成長を促します。
生産性を「10%上げる」という目標を設定するのと、「3倍にする」という目標を立てるのでは取り組み方も発想も変わってきます。既存の延長線ではなく革新を目指せば到達点はたとえ3倍にならなくとも、10%どころではすまないでしょう。
チャレンジャブルな目標の究極は、「完璧」でしょう。生涯手に入らないのは確実ですが、それを理解してなお「完璧を求める」人がいます。
本書の著者P.F.ドラッガーもその一人だったと言われています。
「完璧」という基準の前には、満足は起きません。常に反省と改善の繰り返しが生まれます。
ドラッガーは「知的傲慢」を知らないことで色々な語録を残しています。
「人生最高の著作は?」と聞かれて、
「次の著作だよ」
と。
目標とビジョンを追求する姿勢は、「老い」ではなく「成熟」を成し遂げるコツかもしれません。
■参考図書 『非営利組織の経営』
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●本書を引用した記事
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ドラッカーが教えてくれるサラリーマンの生産性向上
自分をブランディングする方法
明日を支配するもの:資産の保全こそマネジメントの責務である
明日を支配するもの:知識労働者には自律性と責任がともなう
ドラッカー:人は、自らがもつものでしか仕事はできない
自分を律すること
働く動機を満たす行動をする
到達点は目標で決まる
ドラッカー名著集4 非営利織の経営
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