サンクコストの誤判断を避ける方法




「サンクコスト」ってご存じですか?
これは、人間の心理的には避けられないものらしいです。過去、多くの成功者がこの罠にハマって、成功者の椅子から滑り落ちました。

いつものようにWikipediaから引用
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Wikipedia:埋没費用

埋没費用(まいぼつひよう)とは、事業に投下した資金のうち、事業の撤退・縮小を行ったとしても回収できない費用をいう。サンク・コスト (sunk cost) ともいう。
初期投資が大きく、他に転用ができない事業ほど埋没費用は大きくなるので、投資も新規企業の参入も慎重になる。寡占論では、埋没費用の多寡が参入障壁の高さを決める要因の一つであるとされる。
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Wikipediaでは企業の戦略について説明していますが、個人の活動についても同じです。
よく例として上がるのが、

 ・つまらない映画を見続けるべきか?

という命題ですね。2000円も払って入ったのに、やたらつまらない映画だったことに途中で気がついた。この時、「映画館を出るべきか、そのまま見続けるべきか?」という問題です。

■なぜ間違えたのか

私がよく見返す本に「なぜ間違えたのか?」という本があります。
そこに、この「サンクコスト」について記述があります。

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だが、「サンクコストのワナ」は、多大な時間やお金や工ネルギーや愛情を注ぎこむ場面で手ぐすねを引いている。客観的に見ればそれまでにつぎこまれた資金がもはや何の意味もなさないときでさえ、多大な出費をしたことがそのプ口ジ工クトを継続する理由になってしまう。
投資(時間、労力、資材、資金など)が多くなればなるほど、つまりサンクコストが大きくなればなるほど、プロジェクトを続けたいという欲求が高まるのだ。

何かに時間やお金を投資し続ける理由はいくらでもある。だが、間違っている理由が1つある。すでに注ぎこんだものを重視し、「もったいないから」という理由だ。
ふくれあがった費用や損失を無視してこそ、合理的な決断ができる。これまでに何をどれだけ費やしていようが、現在の状況と今後の見通しだけに目を向けるべきなのだ。

ロルフ・ドベリ著  『なぜ間違えたのか?』
――――――――――――――――――――――――――★


つまり、「サンクコストのワナにハマるのは、過去にもとづいて評価をするからだ」ということですね。
逆に言えば、未来に基づいて評価をすればサンクコストのワナは避けられるということです。

■未来を評価してサンクコストを避ける

もともと、あなたが今やっていることは、過去のある時点において、「自分の未来のために効果がある」ことだったはずです。
でも、環境が変わることでその評価が変わっている可能性があるんですね。

だから、現時点から未来に向かって、今やっていることを評価しましょう。
評価するときには、ひとつの軸(得られるお金、得られる成果、得られる地位など)について、数字で評価します。

評価するときのポイントは3つの数字で評価することです。

  ・もっともいい結果が出た時の評価点(上限値)
  ・もっとも悪い結果が出た時の評価点(下限値)
  ・その中央値

の3つです。

もしあなたが、リスクをいとわないなら、中央値と2つの上下限値の差が大きくても、上限値が大きい方に掛けてもいいでしょう。あなたがリスクが怖いなら、この差が小さいほうが安心です。

■でも、評価してはいけない

ただし、今やっていることを評価するのは、

 新しいことをやるために、十分な資源がないとき

だけにしましょう。つまり、新しいことを始めるために、何かをやめるためにだけ評価をすることです。

もし、いま十分なリソースがあるのであれば、「いいかも」と思ったことはそのまま始めればいいです。迷う必要はありません。迷うこと自体がムダです。

もし、新しいことを始めるのにリソースが足らなくて、何かをやめないといけない場合にだけ、今やっていることと新しいことを同じ軸で評価して比べましょう。

評価値は絶対値で評価してはいけません。あくまでもいまやっていることとの比較によって、その相対値を評価しないと正しい評価は得られません。
また、今やっていることのすべてを評価しないといけません。意図するかしないかにかかわらず、目をつぶってしまうものがありますので。
さらに、一度決めた評価点は、比較した時に変えてはいけません。これもサンクコストに振られますから。

その中で、最低点がつくものを、有無を言わずやめると決めて判断することです。

もし新しくやろうとしていることが無いのであれば、今やっていることを続けても大した問題にはなりません。判断は急いではいけません。





■参考図書 『なぜ間違えたのか

わたしたちはよく、誤った判断を下してしまう――。
自分を過小評価するよりも、過大評価することのほうがはるかに多い。
何かを手に入れるときよりも、失う危険があるときのほうが、はるかに素早く反応する。
このような傾向を知っていると、自分の行動がどんな間違いにつながるかを予測できるようになる。
本書ではそんな、誰もが陥ってしまう「思考の落とし穴」を52項目、ユーモアあふれるイラストとともに、切れ味鋭く解説する。
世界各国で話題となっているドイツ発のベストセラー、待望の邦訳!




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●本書を引用した記事
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 自己管理能力を上げる方法
 成功者をマネても失敗する
 一枚岩チームに所属しない
 最初からうまかったからプロになる
 見えているけど見えない反証を見なさい
 サンクコストの誤判断を避ける方法
 なぜ、間違えたのか?

●このテーマの関連図書


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