スキルアップの落とし穴




 「人事マンとして、社労士の勉強をしたい」
 「経理担当なので、会計ことをもっと深く知りたい」
 「ソフト担当なので、C#に詳しくなりたい」

もう若手と言われるトシではなくなって、部下からこういう発言を聞くことが増えました。

まぁ、面談でこういう発言をを聞けば

 「そうか。頑張れよ」

くらいは言いますが、実は「ん〜。もうちょっと考えたほうが…」とか思ってたりします。



※ここで言っていいものだろうか…

■業務の専門性を高める自己啓発


もちろん、自分が担当している業務の専門性を高めること自体、否定すべきものではなく、上司としては歓迎すべきです。その専門で自分が会社に貢献し、会社からも認められていくのはいいことですから。

ただ、「なぜ、社労士?」「なぜ会計?」「なぜC#?」という点です。

この発言をした人は

 今の仕事が××だから

が理由になってますよね。

それって決めつけてもいいの?
あなたのキャリアは社労士にあるのかね?

って思っちゃったりします。

かく言う私自身も若い頃は、「プログラミング技術で社内ナンバーワンになるんだ!」って思ってましたが、管理職になってみると、その技術は、ほぼ実務的には役に立ってません(学んだプロセスとしては役に立ってます)。

社会人としてのキャリアが、65歳までつづくとしたときに、20代、30代でやっていた仕事なんて、実質10年もないわけです。残り30年間どうすんの?、と。

繰り返しですが、専門性を高めること自体否定しません。それがベースになって将来があるのですから。
問題は、「専門一本に絞ってしまうと、環境が変化したときに、絶滅危惧種になっちゃうよ」というところ。

とくに、1950年代のように、「ある技術さえあれば食っていける」みたいに一本道な時代ならまだしも、今のように、「会社は永遠ではない」「パラダイムシフトが次々に起こる」ような時代、ある狭い道がいつまでも続くと楽観できるかというと…。




■専門性と汎用性を半分半分


「専門」の反対は「一般」ですかね?
ここでは、仕事汎用の基礎能力という意味で、「汎用性」を使いたいと思います。
辞書的には、ちょっと違うような気がしますが、まあ、そういう意味で使っていると思って、以下読んで下さい。

仕事っていうのは、どんな仕事にも適用できる汎用性を持ったスキルと、その仕事(職種)やその会社だけで通用する専門性との両方を使って成立しています。

冒頭の部下の言葉は、その一部だけを取り出して、そこの技術を深めたいと言っているわけです。

ただ、専門性というのは、社会人としてのキャリアのほんの一部の期間において使われるものです。その期間は、ほぼ生涯続く人もいますし、数年で終わる人もいます。続くかどうかは本人の意思と周囲の環境次第です。状況が変われば、必要な専門性は変化します。

一方で、汎用性のあるスキル、たとえば、コミュニケーションとか、ネゴシエーション、リーダーシップなどの技術や表現力、心理術みたいなもの、あるいはメモの技術・読書技術は、どんな仕事にも適用できます。

つまり、長く使える技術というのは、汎用性をもった技術なわけです。

当然、いまの仕事がうまくこなせないではダメなので、専門性も}あるレベル}身につける必要があるのですが、そこに注力してしまうと、あとになって私のように苦労するよ、というのが本記事の主旨です。

今、勉強するべきなのは、求められている特徴的な技術(専門技術)だけでなく、それの基礎となる汎用性のある汎用的な技術を学ばないといけないのかもしれません。

ただ、それを具体的に、「こういう技術が必要」と定義したものはなくて、「まあ一般的には」レベルでしか語られてません。そこが具体的な名称にしにくいものですし、必要なものは非常に広範囲にあるので、決めにくいとは思いますが、少しづついろんなことを学んでいかないと、結局絶滅の危機がまっているのかも、です。



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