命をかけるに値するかを考えて議論に持ち込む


以前に

 失敗のケーススタディ:本来の望み

という記事で、議論に勝つことが、自分の目標に対してどのような影響をあたえるのかを考えよう、というお話をご紹介しました。

相手と意見が異なると、ついそこについて議論になってしまい、思わずヒートアップして、最後の結論は自分で顔をしかめたくなるような極論に行き着いた、なんていう経験もあったりします。

あとで思い出すと、「オレって、なんてバカなんだろう」と嘆きたくなるのですが、そのときには我を忘れる状態で…



■議論を避ける


過去記事でもご紹介しています『人を動かす』にも「議論をしない」が推奨されています。

 人を動かす:人を説得する原則1:議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける

まあ、これだけあちこちに書いてあるということは、多分それが良い真理だからなのかもしれません。

とくに、自分の知識に対してある一定の自信を持っている人というのは、知識や見識で「負けた」と感じたりするのをすごく嫌がるのかもしれませんね。ディベートなんていうゲームもあるくらいですし。




★P19〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●なんとしても議論を避ける
ソフトウェア開発者である私たちは、すべての人が論理的な視点から物事を考えると思ってしまいがちだ。

そのため、しっかりとした論理があれば、他人はあなたの考え方を否応なく受け人れるという問違った思考に陥りやすい。

しかし、人は非常に感晴的な生き物である。スーツとネクタイで歩き回ってて大人になったつもりでいる小さな子供と同じだ。

冷たくされたり傷つけられたりすると、泣き出したりかんしゃくをぶつけたりしそうになるが、自分をコントロールしてそのような感情を外に出さないようにすることを覚えているだけである。

そういうわけで、議論はなんとしても避けなければならない

泣き叫ぶ幼児の論理と純粋理性に訴えてもムダなように、あなたに冷たくされた同僚はあなたのやり方がべストだとは思わないものだ。

 私は、議論に打ち勝つことのできる方法はこの世界にたったひとつしかないという結論に達した。それは議論を避けることだ。ガラガラへビや地震を避けるのと同じように、議論は避けよ。
    デールカーネギー 『人を動かす

何かのやり方について賛成できないとき、たいていの場合はまずそれが命を賭けるに値するほどのものかどうかを判断しよう

特に、他人が関わっているときはそれが大切である。

自分にとっては大した意味はなくても他人にとっては大きな意味を持っ小さな問題で自分の誤りを認め、自分の意見を諦める機会を設ければ、あなたは相手を計り知れないほど尊重したという実績を作れる。

それを蓄積していけば、立場が逆転したときに相手が考えてくれるかもしれない。

デール・カーネギー(著) 『人を動かす
――――――――――――――――――――――――――――★


私の経験では、「ソフトウエア開発者」が議論に対して強い、という感じはありません。

私も(過去形ですが)ソフトウエア開発者だったのですが、「議論(討論)には弱い」という認識があります。もちろん、個人の認識なので他人からどう見られているのかは知りませんが。

■ここで議論に勝つことにどのくらいの価値があるのか


議論や討論に対して、「自分が弱い」という認識があるので、これは負け惜しみなのかもしれませんが、意見が食い違ったときに、議論によって相手をねじ伏せることに、どのくらいの価値があるのかを考えることにしています。

つまり、「AはBである」「AはCである」の意見が対立したときに、自分が「A=B」を訴え、相手がそれに賛同しないときに、相手を議論で打ち負かすことにどうしても執着したくなりますが、目的は「○○プロジェクトに協力してもらう」ことなのであれば、「A=C」でも協力が得られるならいいじゃない、と考えることにしています。

もし、「A=C」が「○○プロジェクトを実施する必要なし」という結論を導くような重要なファクターであり、相手が「絶対協力しない」と言っているのであれば、「じゃぁ、協力してくれる人とやる」ことにすればいいのであって、その人がいなければ絶対にできないわけでもありません。

それに○○プロジェクトには目的があって、その目的が達成できれば、××プロジェクトでもいいわけですよね。なにも○○プロジェクトにこだわる必要自体がありません。

目的にはさらに目的があって、さらにその上の目的を辿っていくと、「会社の利益」や「自分の人生」につながっているはずです。それをかけて議論するのであれば、その議論は必要でしょう。必死になって考えざるを得ません。

ただ、普通の場合は、議論のネタは「多くの選択肢のうち、ある選択肢に反対された」程度の問題でしかないわけです。

ましてや、自分が好きなサッカーチームと、相手が好きなサッカーチームのどちらのフォワードが有能な選手か、などで議論をする意義は全くありません。

もちろん、自分の今の会社におけるターニングポイントであれば、相応に考えないといけないとはおもいますが、たかが会社人生くらいに命をかけて議論する程のこともありませんね。

それよりも、相手と感情的なしこりを残さないほうが、会社人生をエンジョイすることができるかもしれません。

コレ自体が、負け犬の遠吠えなのかもしれませんので、話半分お聞きください。




■参考図書 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル





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「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方バイブル本です。

ソフト開発者向けに書いてありますが、そこで言われていることはあらゆるビジネスパーソンに通じることばかり。

良い人生を送るためには、技術習得法やキャリア構築法といったノウハウに加え、対人的な交渉・指導・意思疎通などをうまく行える能力や知恵、すなわち「ソフトスキル」が不可欠です!

本書では、キャリアの築き方、自分の売り込み方、技術習得法、生産性の高め方といった仕事で成功する方法だけでなく、財産の築き方、心身の鍛え方、恋愛で成功する方法など、「人生全般をより良く生きる方法」を具体的に説明します。

●「解説」から抜粋
本書はソフトウェア技術者向けの書籍ではありますが、いわゆるテクノロジーのことはほとんど書いてありません。しかし、「成功者」になるために必要なそれ以外の多くのことが書いてあります。(中略)今こそ私たちがもっと成功に貪欲になれるチャンスなのではないでしょうか。

●「訳者あとがき」から抜粋
全体を読み通して感じたのは、人の弱さを十分に意識して書かれていること、率直であること、上からではなく同じ高さから話しかけてくることでした。
(中略)校正のために読み返してみると、株や栄養や腹筋のことなど、「何かで読んだんだけどさあ」という枕で出てくるような話の多くを本書で覚えたことに気づきました。無意識のうちにいろいろな影響を受けているようです。この本、ただものではないですよ。

●目次
第1部 キャリアを築こう
第2部 自分を売り込め!
第3部 学ぶことを学ぼう
第4部 生産性を高めよう
第5部 お金に強くなろう
第6部 やっぱり、体が大事
第7部 負けない心を鍛えよう

付録A コードを書けるなら金融は理解できる
付録B 株式市場の仕組み
付録C 食事と栄養の基礎:ガラクタを入れればガラクタが出てくる
付録D 健康な食事の方法:ピザは食品群ではない






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SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル
著者 :ジョン・ソンメズ
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●本書を引用した記事
 「教える」のではなく「シェアする」意識
 大切な物を置かないとなくさない
 集中力を高める環境の作り方3:アプリを閉じる
 集中力を高める環境の作り方2:机の上にはなにもおいてはいけない
 集中力を高める環境の作り方1:集中力を保つ方法
 メールの自動受信はオフにしておきなさい
 Pomodoroテクニック
 出世階段の上がり方3:勉強していることを知ってもらう
 教えることの効用は脳内変換にある
 他人が望むことを仕事にする
 出世階段の上がり方2:自分の存在を主張する
 プロであることを確認する
 出世階段の上がり方1:責任を引き受ける
 「知識の隙間」を探す方法
 キャリアの目標を持っていますか?
 命をかけるに値するかを考えて議論に持ち込む
 効果を見るならひとつづつ変えなさい
 マニュアル・ガイドライン・モットー1
 長期休暇でリフレッシュする2:仕事を忘れてリラックスする
 長期休暇でリフレッシュする1:長期休暇を自分だけ長くする

●このテーマの関連図書


ZEROBUGSシリコンバレープログラマの教え

プリンシプルオブプログラミング3年目までに身につけたい一生役立つ101…

エラスティックリーダーシップ―自己組織化チームの育て方

新装版達人プログラマー職人から名匠への道

RealWorldHTTP―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術

カンバン仕事術






■参考図書 『人を動かす




これを読まざるしてヒューマンコミュニケーションを語るなかれ!
デール・力ーネギーによる自己啓発の源流とでもいうべき不滅の名著。原版(How to Wln Friends and Inffuence Peaple)は、世界各国で 1500 万部以上、日本語版も 400 万部を超える大口ングセラー。
この脅威の部数は、本書が「人間心理の本質」を正面から扱った最初の一冊であることを示している。多くのヒューマンコミュニケーションに関する本は本書の焼き直しと行っても過言ではない。これらの本を読む前に、まずは本書を読んでから語ってほしいもの。






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人を動かす
著者 :デール・カーネギー

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●関連 Web
 悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ
 人を動かす-Wikipedia
 人ひとを動うごかす―デール・参考カーネギーによる人間関係の古典―:日本語文学ガイド
 転職を繰り返したD.カーネギー――世界最大の自己啓発本「人を動かす」を作った男
 説得コミュニケーションの原則―Diamond Online
 悪用厳禁!心理学で人を動かす7つの秘法 - ライフハックブログ

●本書を引用した記事
 一瞬で相手を落とす! コールドリーディング入門(要約)
 一瞬で相手を落とす! コールドリーディング入門
 図解のコツ5:配置を試行錯誤する
 図解のコツ3:キーワードを抽出する
 図解のコツ4:配置を決める
 転職面接:なぜ弊社を希望されましたか?
 転職面接:「御社の製品が好きです」は言うだけムダ
 図解とは位置・配置に情報を盛り込むこと
 電車が遅れたら駅から離れる
 部下からの不平不満は上司の勲章
 相手の態度から本音を見抜く方法
 社内研修の講師になる
 議事録は読み返すから意味がある
 年上の部下は信用しても信頼してはいけない?
 ドラッカー:リーダーシップ力診断
 面接のベストアンサー
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 残念な人の仕事の中身
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 人を動かす:人を説得する原則3:相手が即座に「イエス」と答える問題を選ぶ
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 影響力の武器:冷静さを失わせることで自分の意見を通す方法
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 人を動かす:人を説得する原則2:相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない
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 人を動かす:人を説得する原則1:議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける
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 人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
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