優先順位と劣後順位を決定する方法




「劣後順位」という言葉をご存知でしょうか?

★P149〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●もっとも重要なことに集中する
成果をあげる秘訣は集中である。
したがって、何が最も重要であるかを決めなければならない。時問の不足という現実に対処する方法はこれしかない。

成果をあげるには、重要なことを一つひとつ片づけていくしかない。優先順位を決めそれに従うには、役に立たなくなったものを捨てなければならない。そのためには劣後順位を決めなければならない。

状況の変化に応じ、優先順位と劣後順位を変えていく。状況に流されて優先順位を決めるならば、重大な機会は失われ、本来なされるべき仕事は一向になされないことになる。

P.F.ドラッカー(著) 『プロフェッショナルの原点
――――――――――――――――――――――――――――★


「優先順位」のそれぞれの文字をひっくり返して

 優 ⇒ 劣
 先 ⇒ 後

ですね。

以前の記事、

 上司の言うことは全部やる
 優先順位をつける

などで書いたように、私は「発生した仕事はすべてやる」というのがポリシーでやってますが、それでもやりきれずに放置してしまった仕事もあります。
この時に使えるのが、劣後順位という考え方です。

★P〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●劣後順位の決定が重要
明日のための生産的な仕事の機会は、それらに使える時間の量を上回って存在する。加えて明日のための機会は、それらに使える時間の量をヒ回って存在する。
問題や混乱は十分すぎるほど多い。

したがって、どの仕事が重要であり、どの仕事が重要でないかの決定が必要である。

唯一の問題は、何が決定するかである。自らが決定するか、仕事からの圧力が決定するかである。

何が決定するにせよ、仕事は利用できる時間に合わせて行わざるをえない。

機会は、それを担当する有能な人が存在して、初めて実現できる。

圧力に屈したときには、重要な仕事が犠牲にされる。特に仕事のうちもっとも時間を使う部分、意思決定を行動に変えるための時問がなくなる。

いかなる仕事も、組織的な行動や姿勢の一部になるまでは、スタートしたことにはならない。
  :
  :
実は、本当に行うべきことは優先順位の決定ではない。優先順位の決定は比較的容易である集中で報)る名があまりに少ないのは、劣後順位の決定、すなわち取り組むべきでない仕事の決定と、その決定の遵守が至難だからである
  :
  :
●必要なのは勇気だ
優先順位の分析については多くのことがいえる。
しかし、優先順位と劣後順位に関して重要なことは、分析ではなく勇気である。

優先順位の決定については、いくつかの重要な原則がある。しかしそれらの原則はすべて、分析ではなく勇気に関わるものである。

すなわち第一に過去ではなく未来を選ぶことである。
第二に、問題ではなく機会に焦点を当てることである。
第3に、横並びではなく自らの方向性をもつことである。
第四に、無難で容易なものではなく、変革をもたらすものに照準を合わせることである。

科学者についての分析の多くが、少なくともアインシュタイン、ニールス・ボーア、マックス・ブランクなどの天才は別にして、利学的な業績は、研究能力よりも機会を追求する勇気によって左右されることを教えている。

問題に挑戦するのではなく、容易に成功しそうなものを選ぶようでは、大きな成果はあげられない。
膨大な注釈の集まりは生み出せるだろうが、自らの名を冠した法則や思想を生み出すことはできない。

大きな業績をあげる者は、機会を中心に研究の優先順位を決め、他の要素は、決定要因ではなく制約要因にすぎないと見る。同じように、マネジメントの世界においても、大きな成功を収める企業は、既存の製品ラインの中で新製品を出す企業ではなく、技術や事業のイノべーションを目ざす企業である。

一般的にいって、小さくて新しいものも、大きくて新しいものも、危険で困難、かつ不確実なことに変わりはない。問題の解決、すなわち昨日の均衡の回復などよりも、機会を成果に変えることのほうが、はるかに生産的である。

P.F.ドラッカー(著) 『プロフェッショナルの条件
――――――――――――――――――――――――――――★


削りにくかったのでかなり長文の引用ですが、先日のノーベル賞でも「人がやっていない隙間」を狙った結果がノーベル賞だという話もありましたし、そのとおりでしょう。

しかし、ノーベル賞であろうとピューリッツァー賞であろうと、普通のサラリーマンには対して関係がありません。
要は会社でトップクラスにいれば問題ないのであれば、ここまで必死になって考えることもありません。

ただ、ちょっとだけはこの考え方は入れていきたいですね。私はこのドラッカーの言う第一と第三は必ず考慮にいれるようにしています。

つまり、

 ・この仕事をすることで自分の未来にどのような影響があるのか
 ・自分が上司からどのように評価して欲しいのか(彼は「○○ができる人だ」の○○に当たる部分)

に影響が無いものは、「別に私がやらなくてもいいでしょ?」とお断りしたり、「これはやらない」と決めることにしています。

優先順位にしろ、劣後順位にしろ、あるポリシーを決めておくと(公言する必要はありませんが)、判断が早くできるようになります。




■参考図書 『プロフェッショナルの原点

どうすれば一流になれるのか?仕事の本質を洞察し、成果をあげるための姿勢と行動を示す不朽の箴言集。ドラッカー遺作。




◆アマゾンで見る◆◆楽天で見る◆◆DMMで見る◆

プロフェッショナルの原点
著者 :P.F.ドラッカー

プロフェッショナルの原点
検索 :最安値検索

プロフェッショナルの原点
検索 :商品検索する



●本書を引用した記事
 貢献をしない
 優先順位と劣後順位を決定する方法
 真のプロフェッショナルとは
 ドラッカー:成功とはなにか
 竜頭蛇尾で勉強する
 学習成果を出すたった2つの方法1
 決断の優先順位

●このテーマの関連図書


プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか(はじめて読むドラッカー(自己実現編))

実践する経営者―成果をあげる知恵と行動

仕事の哲学(ドラッカー名言集)

イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか(はじめて読むドラッカー(社会編))

明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命

テクノロジストの条件(はじめて読むドラッカー(技術編))






■参考図書 『プロフェッショナルの条件

どうすれば一流の仕事ができるか。ドラッカーの教える知的生産性向上と自己実現の秘けつ
本書は,ドラッカーの膨大な著作の中から,我々一人ひとりがどう成果をあげ,貢献し,自己実現を図っていくかについて述べた部分を抜き出して1冊の本にまとめたものである。
本書には「はじめて読むドラッカー」という副題もついている。そのとおりこれからドラッカーを読み始めたいという読者にはうってつけの本である。本書は11の著作・論文から選りすぐった論集であるだけに,企業・社会に対するドラッカー一流の深い洞察が随所に顔を出しており,ドラッカー理論のエッセンスに触れることができる。巻末には出典著作の解説が出ているので,興味を引かれた本から読み始めることをお勧めしたい。

本書の最も優れているところは,ドラッカー自身がどう学び,どう成長してきたかを語る「私の人生を変えた七つの経験」である。現代の巨人が自ら語る成功の秘けつは,まさに「プロフェッショナルの条件」そのものといってよい
原書名は『THE ESSENTIAL DRUCKER ON INDIVIDUALS: TO PERFORM, TO CONTRIBUTE AND TO ACHIEVE』。現代マネジメント思想の巨人、ドラッカーを初めて読む人のために、これまでの著作10点、論文1点からエッセンスを抜き出し、ドラッカー自身が加筆・削除・修正した必携本である




◆アマゾンで見る◆◆楽天で見る◆◆DMMで見る◆

プロフェッショナルの条件
著者 :P.F.ドラッカー

プロフェッショナルの条件
検索 :最安値検索

プロフェッショナルの条件
検索 :商品検索する



●本書を引用した記事
 業界の専門家に見えるようにする
 新しいシステムには一番協力してほしい人の名前を入れる
 人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
 海外出張に行くときは、その国の言葉で挨拶をしなさい
 人を理解するなら修飾語に注目する
 拾読・通読・精読・考読
 同じ土俵で勝負する
 昇進面接質問のブレークダウン
 貢献をしない
 人を動かす:1ガロンの苦汁よりも1滴のはちみつのほうが多くの蝿が取れる
 明日を支配するもの:まだ行っていなかったとして今これを始めるかを問わなければならない
 人を動かす:人を説得する原則2:相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない
 人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
 ガーデン・パス・ストーリーの落とし穴に注意
 人を動かす:人に好かれる原則2:聞き手にまわる
 人を動かす:人に嫌われる方法
 人を動かす:日光を吸い込みなさい
 人を動かす:一心に相手の話を聞くことは、相手に対する最大の賛辞である
 人を動かす:人に好かれる原則3「名前は当人にとって最も快い、最も大切な響きをもつものであることを忘れない」
 人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」
 人を動かす:人に好かれる原則2「笑顔で接する」
 人を動かす:幸福は自分の気持ちで決まる
 人を動かす:笑顔で電話しなさい
 人を動かす:あなたの応援がしたい
 人望が集まる人の考え方:相手に注意を与えて成果を上げるための7つのルール
 人を動かす:相手が優位であることを探す
 人と動かす:他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならない
 人を動かす:相手の心のなかに強い欲求を起させること
 人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
 人を動かす:相手の立場から物事を見る
 ドラッカー365の金言:組織の精神はトップから生まれる
 人を動かす:人に動いて欲しければその人の問題を扱いなさい
 人を動かす:他人の長所を探しなさい2
 人を動かす:他人の長所を探しなさい1
 人を動かす:人の8つの欲求を満たす
 人を動かす:父は忘れる
 人を動かす:罰則は「前向きさ」を失わせる
 優先順位と劣後順位を決定する方法
 自分が得意な仕事の仕方を知る方法2:仕事のやり方の特徴チェックリスト
 自分が得意な仕事の仕方を知る方法1:自分が得意な仕事の仕方を知る方法
 傍観者の立場で物事を見る
 真のプロフェッショナルとは
 時間の浪費をやめる
 ドラッカー:成功とはなにか
 プロフェッショナルの条件
 竜頭蛇尾で勉強する
 プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
 学習成果を出すたった2つの方法2
 学習成果を出すたった2つの方法1
 プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
 多数の雇用形態の仲間を持つときに注意するべきこと
 北風と太陽―意図を隠して行動を促しなさい
 相手に勝たせると味方ができる
 犬が近づいてきたら道を譲りなさい
 魚はミミズで釣りなさい
 長所を挙げてもらうと勝手に説得されてくれる
 決定事項に必須の3要件
 サービス労働者の生産性
 決断の優先順位
 プロフェッショナルの条件
 ポストモダンの時代

●このテーマの関連図書


マネジメント[エッセンシャル版]-基本と原則

イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか(はじめて読むドラッカー(社会編))

チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ!(はじめて読むドラッカー(マネジメント編))

プロフェッショナルの原点

テクノロジストの条件(はじめて読むドラッカー(技術編))

TQ-心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント(SB文庫)





■同じテーマの記事

ドラッカー:リーダーシップ力診断

本日は、『まんがと図解でわかるドラッカー リーダーシップ論』から、ドラッカー流リーダー力診断をご紹介します。以下のリストにある項目に、そう思うなら「はい」、そうでないと思うなら「いいえ」で答え、「はい」の数を数えてみてください。・リーダーは、自分の得意分野に優秀な人材を集めることで組織に「強み」を作るべきである・リーダーは意思決定を下したら、あとは全て現場に任せること。役割分担が大事..

時間を測定する

過去記事でも紹介してますが、ドラッカーや様々な時間術の紹介でかならず必須と言われるのが、自分の時間の使い方を記録することです。ところが、これをやってみると、つけ忘れたり、適当に記入したりして、本当に精度は上がりません。昨日、レポートを書くのに、何時間かかったかなんて正確に覚えてはいませんし、見積もりに合わせたいという意志も働くので、多すぎるか少なくすぎるかのどちらかです。割り込みがはいって一時中断しようものなら、もはや記録した時..

遊びの時間を作る

今日のテーマは「遊びの時間」。「遊び」といっても仕事中に遊ぶわけではありません。「余裕」「バッファ」です。仕事はたいていは予定通りには行きません。ただ、経験的には、予定より早く終わることは少なくて、多くの場合は予定を超過します。そのうえ、頭のなかでスケジューリングすると、本当は必要だけどあまり生産性のない単純なことはポロッと抜け落ちることがあります。会議はハシゴしてはいけないたとえば、10時から1時間の会議、11時から別の会議..

パスの辞書登録

マイドキュメントの下に作ったフォルダにアクセスしたい時に、どうしてますか?Windowsだと、エクスプローラをたちあげて、「マイドキュメント」フォルダをクリックして、その下のXXXフォルダをクリックして……、とマウスで追いかけてますか?仕事でよく見かけるのは、デスクトップにフォルダのショートカットを作っている人。でも見るとデスクトップ一面にショートカットが並んでて、「え〜っと」と言いながらマウスが行ったり来たり。まったく、時間の無駄だなぁと思ってみているのは(言い..

ワンタッチでスクリーンショットを取る方法

私のブログでは面倒なのでほとんど画像を使ってませんが、プレゼン資料やアプリの取扱説明書を作るときに必須なのがスクリーンショット。スクリーンショットが取りたいときに、スクリーンショットを取るアプリを使って見える方も少なくないかと。でも、これ Windows の標準機能だけでできるんですよね。専用アプリを使ったときみたいに多彩に、という訳にはいきませんが。PrintScreenキーボードをちょっと見てください。殆ど使わないキーが幾つかありますよね。そのひとつが Prin..

良い有給休暇・悪い有給休暇のとり方

有給休暇はサラリーマンの権利です。最近はウチの会社では部門ごとに有給休暇消化率を調査されて、消化率が悪いと人事から「おしかり」を受けることも。仕方がないので、年間の有給休暇予定を Excel で書き込んでもらって計画的に休むような管理をしたりしています。本日は、病気・事故などの緊急時ではない有給休暇の取り方について、ちょっと考えてみたいと思います。悪い有給休暇のとり方有給休暇を取れない理由としてよくあげられるのが・仕事が忙しい・タイミングがとれない(欠席できない..

ダラダラ癖から抜け出すための10の法則:時間を記録し分析しなさい

時間管理で失敗する原因というのはいくつかあります。原因がわかれば対策のしようもあるのですが、自分が原因でない割り込み仕事や浪費はなかなか改善できません。割り込み自体を減らすことは難しいのですが、その割り込みを受け付けるかどうかは自分の行為として判断可能です。代表例として電話があります。電話はこちらの都合にかかわらず、いきなり「最優先で対応してくれ!」と言っているのと同じ。放置するわけにも行かないので出ると、ちょっとした要件プラス..

あなたの時間の値段はいくら?

『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則集中力を最高にする時間管理のテクニック』に、「あなたの時間の値段を計算する」という節がありましたので、ちょっとご紹介。時間の「値段」を計算して「不採算タイム」をゼロにする一つの便利な分析法は、時間を経済的価値に置き換える方法である。言い換えれば、自分の値打ちを知ることである。会社に対する自分の時間の価格はいくらだろうか?ほとんどの人は..

基準がなければ判断はできない

よく物事は重要度と緊急度の2軸で判断しなさい、と言われます。だからといって、・社長が会議で言ったこと・お客様からのクレーム・プロジェクトで遅れているタスク・部長からの質問メールの重要度や緊急度は、比較に困ることがあります。判断の基準で数値化するもともと数字になっているものなら、比較するのは単純に四則演算の話ですが、数字になっていないものは、まず数字にしないと比較のしようがありません。でも、「社長指示はいくつ?」と聞かれ..

朝の習慣を変えてみる

朝、会社についてすぐ何をしますか?いきなりフルスロットルで仕事を始める人は多分少数派ではないでしょうか。以前は・まず出勤の疲れを癒やそう。一服…・とりあえずコーヒーでも飲むか・「お、さん今日もいい天気だね」朝の挨拶はコミュニケーションだよね。などなど、仕事を始めるまでに、結構な時間ウォームアップをしてました。朝の1時間は意外と非効率朝、出勤してから仕事に本格的に取り組むまでにどのくらいの時間がかかっているか、測定した..

人を理解するなら修飾語に注目する

交渉術や説得術でよく、「その人が望んでいることを理解して発言する」みたいな事をよく言われます。シゴトコンパス〜サラリーマンの仕事の羅針盤でも『人を動かす』から引用してそんなことをご紹介しました。人を動かす:人の8つの欲求を満たす魚はミミズで釣りなさい人を動かす:人に動いて欲しければその人の問題を扱いなさい人を動かす:チャールズ・シュワップの給料を決めたたったひとつの技術人を動かす:心のなかに欲求をおこさせるでは、どうす..



posted by 管理人 at 11:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 知的生産術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック