伝わりやすさの共有




「生産性が落ちている」時々耳にする言葉ですよね。
でも、これで何が判断できるかというと、実際、多くの場合は何も伝わってません。

 生産性

と一言で言っても、その測定方法は様々です。その人が何を元に「生産性」と言っていて、何と比較して「落ちている」と言っているのかが理解できなければ、全く伝わりません。




製造系でよく使われる指標に「直間比率」というものがあります。
これは、労務費で直接人員の労務費と間接人員の労務費を比較したもの(比率)なのですが、何を直接人員とし、何を間接人員とするのかについては結構曖昧です。

工場としてはこの数字が大きいほど、効率のいい工場といえるので、サポート人員(ライントラブルで追加投入するような人員)を直接人員に数えているところもありますし、ちょっとでも直接業務(ラインで製造業務をする人)は、その人のすべての工数を直接業務としている場合もあります。
こういう操作をすると、直間比率は結構良くなります。それで見かけ上のいい工場の出来上がりです。




■行き先を説明してみる


最近は、カーナビがあるので、こういうことは少なくなったのですが、私は家内と遠出した時に、家内にナビをさせてました。その時に家内の説明がわかりにくいんですよ。

 「その先に酒屋さんがあるので、その交差点を右に」

みたいなナビ。わかりやすいと思いますか?

「酒屋さん」というのは、どんなものなのか?看板はあるのか?、目印になるものは?

もうこの時点で、結構イラッとしてます。その後で、「あっ!いま通り過ぎちゃったじゃない!」と言われようものなら、「テメー、自分で運転しろよ!」とか喧嘩になったり。
Uターンして戻ってみると、確かに「酒屋さん」だけど、「××酒造」と看板が出ているだけだったりすると、「これは酒屋さんじゃなくて、酒蔵だろう!」とか、「車を運転しながら、こんな看板見つけられるか!」とか。

■使う用語の統一


実際指摘する方は面倒なのですが、会社内でも同じようなことが起こります。

 「この製造システムは〜」

といった時に、コンピュータのシステムを言っているのか、生産の業務プロセスを言っているのかは判断がつかない場合があります。

そういう時に、「いや、これは『業務プロセス』というべきでしょ」とかいうのは結構気が引けます。だって「わかればいいじゃない」と思っている人には何も響かないし、「そんな細かいこと…」と言われるのも結構嫌です。

多分、しばらく仕事をしてみると、「言った、言わない」の議論になるのは、どちらかが嘘を付いているのでなければ、こうした言葉の解釈の違いだというのが身にしみてわかります。

それでも、それを統一しようという動きにならないのは、そこに問題意識を持っている人が少ないから。

なので、「言葉が統一されてなくて、今回のトラブルになったよね」みたいに問題が起きるごとに、その根本的な課題を提示し続けていると、多くの人が「これじゃぁまずいよな」と思ってくれるようになります。

同じ日本語でもそうなので、相手が中国語だったり英語だったりすれば、もっとひどいことになります。
なので、ウチの会社では共通の辞書を作ろうと言う動きがやっと始まりました。
通訳さんは、まずこの辞書から勉強を始めてもらうことになります

日本語でも辞書を作ってみませんか。
そのためには、まず、多くの人がこれでは「まずよな」と思える状況を作り出すことをやってみてはいかがでしょうか。




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posted by 管理人 at 16:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 知的生産術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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