人に教えると知識がモノになる




なにかの勉強をしようとするとき、どんなことをしてますか?

 まず講習会などに行って教えてもらう
 関連する本を一生懸命読む

過去の経験で、これでうまく行ったことはあまりありません
ちゃんと知識として蓄積されたり、実際に応用できるようになったのはみんなに教えることをした時です。




かつて会社でCMMIの導入を私用とした時に、自分から提案して、メンバーにレクチャーをしながら導入を進めてきました。
この時、講習会を受けたりしたのですが、あまり理解できませんでした。本当にCMMIが理解できたと思ったのは、自分が講師になって、メンバーに教育をした時。いろいろな質問が出て、それに対して答えられなくて、講習会で知り合ったつてを頼ったり、講師に直接聞きに行ったりして、その結果をメンバーと話しあったりした時に、「そういうことか!」と腹に落ちたような感じがしました。




■勉強で最も役に立つ方法


勉強といえば、「先生から何かを教えてもらう」という形を連想しますよね。
もちろん、学生であればその形が正しいです。

先生から概要を教えてもらい、わからなかったことを質問して、あとで理解度テストを受ける。

これが学生の勉強の形です。

しかし、社会人になってからは「逆」だというのが私の認識。

つまり、何かを勉強したいと思ったら、

 まず生徒を集める
 その生徒にその何かを教える

というやり方が正解。

人に教えようと思うと、必死になって調べますし、生徒から自分になかった視点の質問を受けたりします。そうすると「次回の宿題にします」と言って、またそれについて自分の言葉で説明できるように調べます。

そうすることで

 ・その分野の第1人者という認識を持ってもらえる
 ・積極的に理解しようとするので、身につく

ができるようになります。
さらに、上記の私のように実際にそれをやってみて、そこから「うまくいこと」「うまくいかないこと」に気が付き、「うまくいかないこと」に対しては自分の頭で対応策を考える、というステップを踏みますので、経験値として蓄積がされていきます。

■説明するのは理解が前提


ある物事を誰かに説明しようとすると、すごく大変です。

 1.調べて情報を集める
 2.それを要約する
 3.理解する
 4.自分の言葉に置き換える
 5.相手が理解しやすい説明の仕方をする

というステップが必要です。
こうして初めて、自分の身になるのですね。自分の身になったものは自由に使えるようになります。

本を大量に読んだりしている時でも、読んだだけでは、1〜3の間の作業をしているにすぎないので、すぐに忘れてしまいます。試しに1年前に読んだ本を引っ張りだして、その目次を見ながら(本文は見ずに)要約文を書いてみてください。きっとできません。

自分の体に染み付いたことなら、本を見なくとも1時間位なら講義ができます。

そこまでできて始めて、あなたの身になったということです。

■まず人に教えよう


なにかのテーマについて、誰かに教えてください。

自分の知っていることを誰かに教えるというのは、相手の知識を向上させてあげるというのが目的ではなく、自分の知っていることを体系化して自分の中で咀嚼するという作業なのです。

来年度、自分たちのよく知らない分野・やり方にチャレンジするという方針を提案し、「自分が先生になってみんなに教えます」と手を上げてください。
その分野の第1人者になれて、自分の能力も劇的に向上できるチャンスですよ。



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posted by 管理人 at 08:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 知的生産術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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